アクリルアミドという言葉をご存知でしょうか?
アクリルアミドはここ最近発がん性物質かどうかという点で注目されています。ここではアクリルアミドの発がん性と、アクリルアミドを減らす方法などについてご紹介します。
アクリルアミドは発がん性があるの?
アクリルアミドに発がん性があるかどうかという事について、ここ数年世界中から関心が高まっています。
日本でもつい最近の2016年の2月に内閣府食品安全委員会の作業部会が「懸念がないとは言えず、できる限り低減に努める必要がある」と委員会に報告し、4月には内閣府食品安全委員会が「人における健康影響は明確ではないが、懸念がないとはいえない」という最終評価を出しました。
人間に対しての研究としては、まだアクリルアミドとがんの関係は明確ではないが、「発がん性物質であることは明らか」だそうです。
ですが、日本人のアクリルアミドの摂取量は1日当たり0.24マイクログラムで、動物実験で発がん性の影響が出た摂取量の約1000分の1という事から、現段階ではあんまり神経質になる事もなさそうです。
しかし、「発がん性物質」と言われてしまうと気になりますし出来れば摂取したくありませんよね。
次にアクリルアミドが含まれている食べ物をご紹介します。
フライドポテトに発がん性物質のアクリルアミドが入ってるって本当?
フライドポテトやポテトチップスが体に良い食べ物ではないというイメージを持って、多量に摂取しないように気を付けている方は多くおられるとおもいますが、そのポテトにアクリルアミドが含まれているという事をご存知でしょうか?
実はポテトだけではありません。
以外と日常的に食べる色々なものにアクリルアミドは含まれています。例えば野菜炒め・かりんとう・クッキー・食パンの耳 飲み物ではコーヒーにも!
アクリルアミドは食物を120℃以上の高温で調理した時に生成されるので、じゃがいもを高温で揚げるフライドポテトやポテトチップスをはじめ、高温調理で料理する野菜炒めや高温で焼いて作るお菓子もそうですし、コーヒーは焙煎することによってアクリルアミドが生成されてしまうのです。
アクリルアミドを減らす調理方法とは?
上記でご紹介したアクリルアミドを含む食べ物。市販のものはどうしようもないとして、自分で野菜炒めなどを調理する際にどのようにすればアクリルアミドを減らすことが出来るのでしょうか?
先にも書きました通り、食物を高温で調理する事でアクリルアミドは生成されます。
調理する際の加熱温度が高い程、加熱時間が長い程、アクリルアミドの濃度が高くなってしまいますので、野菜を炒めるときは出来るだけ焦がさないように、サッと炒めるようにしましょう。炒め物の焦げ目の多さとアクリルアミドは比例すると思ってもらえればわかりやすいと思います。
焦がさないでちゃんと火が通るように炒めるのは難しく感じるかもしれませんが、食材を炒めるときは素早くかき混ぜながら炒めるとまんべんなく火が通りますし、アクリルアミドの生成も抑えられます。
また、それでも長時間炒めないと火が通らないような食材は前もってゆでたり蒸すことで炒める時間を減らすことが出来ます。(同じ加熱でもゆでたり蒸したりではアクリルアミドは出来にくいです)
また、加熱前の食材の処理として出来る事は食材のアクリルアミドに変わる成分を増やさないことです。
●じゃがいもを長期間冷蔵保存しない
長期冷蔵することでアクリルアミドに変わる成分の還元糖が増えてしまいます。
●芋や野菜は切った後水にさらす
食材を水にさらすと加熱の際にアクリルアミドに変わる成分が食材の表面から洗い流されてアクリルアミドが出来にくくなります。
※「食品中のアクリルアミドに関する情報」(農林水産省) (http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/teigen/syohisya/katei_chori.html)を加工して作成
最後に
自分の健康を守るのは自分自身です。できるだけ有害な物質を体内に入れないように出来る事からやっていきたいですね。